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イエール大学、金属3Dプリント法の新方法

September, 13, 2018, New Haven--イエール大学機械工学・材料科学教授、Jan Schroers教授をリーダーとする研究チームは、金属ガラスから物体を3Dプリントする新しいアプローチを開発した。
 メタリックガラスは、最良金属よりも強く、比較的新しい材料であり、プラスチックの柔軟性を持つ。
 研究成果は、Materials Todayに発表された。
 金属は一般に直ぐに押し出して使えないので、金属3Dプリンティングは、まだ難しく、制約がある。バルク金属ガラス(BMG)は、加熱で連続的に軟化可能である、これは熱可塑性物質にある現象であるが、従来の金属にはない。BMGの特性は、その固有の原子構造によるものである。金属ガラスが冷却されて液体から固体になるとき、その原子は、ランダム配置になり、従来の金属のように結晶化しない。
 Desktop Metal Inc.とMITを含む研究チームは、3DプリンティングにBMGを使い、可塑性物質3Dプリンティングと同等の環境条件下で、固体の高強度金属コンポーネントを造れることを示した。
 研究チームのブレイクスルーは、BMGの軟化挙動を利用することで,関連のコストリソースを大幅に低減する。幅広い材料やエンジニアリングアプリケーションで、妥協して金属コンポーネントではなく熱可塑性物質を選択する必要がなくなる。
 チームは、ジルコニア、チタン、銅、ニッケル、ベリリウムから作られた、特徴がはっきりした,直ぐに使えるBMG材料に注目した。また、広範なBMGがこの方法でプリントできることを理論的にも示した。
 研究チームは、1㎜径、700㎜長のアモルファスロッドを使った。押出温度460℃を使い、押出力10~100ニュートンで、軟化したファイバを0.5㎜径ノズルから押し出した。プリントされたBMGパーツを評価して研究チームのJittisa Ketkaewは、「プリンティング方向に沿った高強度を期待したが、垂直方向の力に驚いた」とコメントしている。
 「プロトタイピングを超えて、パーツ設計における多様性のあるプリントパーツの達成可能な特性により、この3Dプリンティング技術は、医療、航空宇宙、宇宙アプリケーション向けの高性能コンポーネントの製造に適している」とNASA JPLポスドクフェロー、Bordeenithkaseaは話している。
(詳細は、https://seas.yale.edu)