Products/Applications 詳細

モーガンアドバンストマテリアルズ、新しい酸化サマリウムグレーズ

August, 14, 2014, Windsor--高エネルギーパルスQスイッチ赤外レーザ用途に開発された、モーガン(Morgan Advanced Materials)の新しい高吸収酸化サマリウムグレーズは、レーザシステム向けに3つのグレーズグレードが提供できるようになっている。
 サマリウムグレーズは、Nd:YAG発振波長1064nmで照射を吸収し、さらに940nm、1120nm、1320nm、1440nmに移行する。発振波長で大量の蛍光放射がレーザロッドから横方向に逃げて周囲の励起キャビティに入る。この放射を吸収することでレーザロッドへの反射戻り光を防ぐ。この戻り光があると、それは上位レーザ遷移準位からの崩壊を誘発し、その準位を占めるはずの励起イオンの数を制限することになる。この崩壊を防ぐことによって、レーザから得られる最大出力エネルギーが増大する。モーガンの高吸収酸化サマリウムは、最適反射特性となるように制御されて加えられた添加物により配合設計されている。
 そのグレーズをモーガンのSintox ALレーザポンプキャビティに適用すると、レーザロッド表面の均一な照射を達成するのに必要な高い拡散反射率が得られる。所望の波長範囲で通常98%の反射率を達成する新しい酸化サマリウムグレーズは、700~900nmのイエロー(GSY)とクリア(GSO)グレーズに匹敵する。3つのグレーズに渡る最適反射性能は、現在では、約580nm~2000nmの波長範囲をカバーする。
 モーガンのYannick Galais氏の説明によると、同社は主要レーザメーカーと協力して、新しい装置の信頼性を高めるためにグレース配合組成を絶えず評価している。酸化サマリウムグレーズは、特殊波長範囲でパフォーマンスを高めており、産業用金属切断のような高エネルギー、ニッチアプリケーションに適している。
 モーガンのレーザリフレクタは、ハイパフォーマンスアルミベースのセラミックから製造されており、全動作温度で、高強度、優れた熱伝導性、優れた寸法および電気的安定性を特徴としている。金属被覆のリフレクタの経済的な代替であるセラミックリフレクタは、モーガンのグレーズの1つで封止されていると、化学腐食にも耐性があり、寿命の長延化、TCO削減というメリットもある。