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脳全体のイメージングに新しい蛍光ラベル

CaMPARI_zebrafish_brain_confocal horizontal

February, 23, 2015, Ashburn--ハワードヒューズ医療研究所(HHMI)、Janelia Research Campusで開発された新しいツールによって研究者は、特定の時点で活性化するニューロンを永続的にマークすることができる。
 このツール、CaMPARIと言う蛍光タンパク質は、細胞が興奮した後にカルシウムが神経細胞に溢れると緑から赤に変化する。この永続的マークによって研究者たちは、神経活動を観察するために、適切な時間に適切な細胞に顕微鏡の焦点を合わせる必要がなくなる。
 カルシウム感知蛍光分子、GCaMPは、神経活動を示す蛍光シグナルを発する。また、神経ネットワークの変動過程追跡に役立つ。しかしそのシグナルは一時的であり、顕微鏡が脳の最適点に焦点を合わせることができなければ、研究者はそのシグナルを捉え損ない、情報は失われる。CaMPARIにより研究者は、顕微鏡の限られた視野を超えて神経活動を可視化でき、脳組織の幅広い領域にわたり神経活動をスナップショットで捉えることができる。
 CaMPARIを造るために研究チームは、Eosと言う蛍光タンパク質から出発した。Eosは紫色の光が当たるまでは緑の蛍光を発し、これがタンパク質を永続的に変えて赤色に発光するようになる。「緑から赤への変換により永続的なシグナルを得る。その変換を細胞で起こっている活動に結びつける方法が欲しかった」とLooger研究室のEric Schreiter氏はコメントしている。それを達成するために研究チームは、カルシウム感知のタンパク質、カルモジュリンを組み込んだ。これによって、神経活動にともなうカルシウムの集中に依存して色が変わる。これは、カルシウム応答のGCaMPセンサを作るために蛍光タンパク質を加えるのと同じ領域である。
 カルシウムと活性化する紫色光の両方があるときにだけ蛍光の色を変えるタンパク質を見つけるために研究チームは、数十万のわずかに異なるタンパク質を作りスクリーニングした。こうして、カルシウムがない場合よりも、あるときにより強く光を変換するタンパク質を発見し、ついにツールを獲得した。
 研究チームは、このタンパク質を微調整するのに1年以上費やし、より高輝度に、より強くカルシウムに反応するように改善し、細胞内でそのタンパク質が機能することを確信するようになった。研究チームは、このツールをCaMPARI(calcium-modulated photoactivatable ratiometric integrator)と名付けた。
(詳細は、www.hhmi.org)