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皮膚ガン検出を改善する新デバイス

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August, 13, 2014, Austin--テキサス大学(UT Austin)コクレル工学研究科(Cockrel School of Engineering)の研究チームは、不要な生検数を減らす光学デバイスを設計した。これは、黒色腫やその他の皮膚ガン病変を検出する迅速、包括的、非侵襲でローコストなソリューション。
 この新しいデバイスにより、ガン性の皮膚病変が早期に発見される可能性があり、治療結果の改善、究極的には命を救うことにつながる。
 生体医療工学助教授、James Tunnellをリーダーとする研究チームが、光を使って皮膚組織の特性を計測する独自の方法、3技術を統合するプローブを開発した。研究チームは、その3-in-1デバイスを臨床試験を開始し、資金提供機関やスタートアップ企業と提携してこのデバイスを皮膚科医に普及させようとしている。
 以前の研究では、分光技術を統合して皮膚ガン検出に役立てようとしていたが、UT Austinのチームは初めて3つの技術を単一のプローブに統合した。このプローブは、診療所や医院で幅広く利用できるほど安価なデバイスとなる。研究チームは、ラマン分光法、散乱反射分光法、レーザ誘起蛍光分光を統合して、皮膚損傷を、より完全に見ることができるようにした。人の目には見えない情報を明らかにすることにより、そのプローブはガンに対するより迅速で、優れたスクリーニングツールとなり、多くの生体検査が不要になる。
 プローブそのものはペンサイズで、ポータブルユーティリティカートに収まっており、分光およびコンピュータが2つの空間の間で回転できるようになっている。各読み取りパフォーマンスは約4.5秒。
 現在、皮膚ガンを診断する唯一の決定的な方法は生体検査である。医師は、疑わしい皮膚病変を採取し着色した組織を顕微鏡で調べ、ガン性の細胞を探す。しかし、どの病変を生検すべきかを判断することは不正確な技であり、そこで発見された皮膚ガン例ごとに約25の陰性結果が存在する。研究チームの推定によると、これは米国ヘルスケアシステムにとって60億ドルのコストになる。研究チームが開発したこの新しいプローブは、ガン性が強い皮膚病変の明確な画像をと示すことによって、最終的には陰性の生検の数とコストを減らすことに役立つ。
 正常な皮膚はガン性を帯びるにつれて、細胞核が膨らみ、皮膚の最上層が厚くなり、皮膚細胞の酸素消費が増えて、組織が破壊される。その変化は、光と組織との相互作用の仕方を変える。
 これら全ての変化を検出するには、複数の分光技術が必要となる。例えば、散乱光分光は、ヘモグロビンのようなタンパク質による吸収に感度がある。ラマン分光は、化学結合の振動モードに感度がある。これは接続組織、脂質、細胞核に見られる。
 ほとんどの機器は、過去10年ほどの間に研究段階にあったが、いくつかは、3-in-1デバイスのように、臨床開発段階にある。