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再帰型ニューラルネットワークを利用して高速ホログラフィックイメージング

August, 24, 2021, Los Angels--デジタルホログラフィックイメージングは、バイオメディカルイメージングで一般に使われている顕微鏡技術であり、サンプルの豊富な光情報を明らかにする。それは、例えば、組織スライドで病変検出に利用できる。一般的なイメージセンサは、入力光の強度にしか反応しない。したがって、そのようなセンサがデジタル的に記録したホログラムの完全3D情報の再生は、光位相回復にかかわる難しいタスクだった。すなわち、デジタルホログラフィでは、時間がかかり、計算集約的なステップである。

UCLAの研究チームは、新しいホログラフィック位相回復技術を開発した。これは、既存法と比較して最大50倍高速にサンプルの顕微画像を迅速に再生できる。この新技術は、ディープラーニングを利用してトレーニングした再帰型ニューラルネットワークを活用しており、人の組織スライドなど、サンプルのホログラフィック画像をデジタル的に生成するマルチホログラムから空間機能を組み込んでいる。これにより画像品質、再生速度が向上した。同時に、再生サンプルボリュームの被写体深度も強化されている。

研究成果は、ACS Photonicsに発表された。UCLA研究者は、人の肺組織セクションとパツプスミア(子宮頸癌のスクリーニングで一般に使用されている)で行われた実験により、この新しいホログラフィックイメージング法の効果を示した。これらの結果は、ホログラフィックイメージングおよび位相回復向け再帰型ニューラルネットワーク利用の初のデモンストレーションを説明している。また、計測数の低減とイメージング速度向上で改善されたホログラフィック顕微鏡設計の新たな機会を開く。

「このフレームワークは、例えば、蛍光顕微鏡など、バイオメディカルイメージング法に広く適用可能である。これにより、一連の取得画像を効率的に利用して、迅速かつ正確にサンプル量の3D再生ができる」とUCLA電気・コンピュータ工学、Dr. Aydogan Ozcanは説明している。

(詳細は、https://www.ee.ucla.edu)