Science/Research 詳細

侵略的なニシキヘビを逃さない赤外イメージング

August, 2, 2021, Orland--特別な小型カメラが、より多くのヘビ発見に役立ち、自動ニシキヘビ(パイソン)トラッカーになる。
 セントラルフロリダ大学の研究チームは、近赤外(NIR)スペクトルカメラが侵入するヘビ、特に夜間に効果的に追跡する際に役立つという、その種のもので初の研究を発表した。

長さ26フィート、重さ200ポンドのヘビがフロリダのEvergladesに侵入してきた。在来種を脅かし、エコシステムを破壊する。Evergladesで観察される普通の在来種の数は、1990年代にそのヘビが初めて発見されて以来、調査によると、2010年までに90%に落ち込んだ。それ以来、州は緩和戦略を実施し、その巨大ヘビを捕獲するように住民を奨励した。フロリダ魚類野生生物保存委員会によると、Evergladesから除去されたヘビは、平均で長さ8フィート程度である。

新研究で分かったことは、NIRカメラを使うことで、可視光カメラ利用と比較して、20m離れていても検出できることである。研究者によると、さらなる研究により、自動ヘビ検出システムを開発できる。特に、パイソンが北の方へ移動し、バージニアの北、テキサス西部の在来種を脅かしているので、それは形勢逆転となる。

「バーミューダパイソンの手作業除去は最も効果的なマネージメント戦略であったが、自然のカムフラージュがあるため、蛇を見つけるのが難しい」と論文の共著者、Kyle Renshawは話している。「NIRカメラは、パイソンハンターが、パイソンを見つけて除去する際に役立つ。小型、安価なカメラはトラックやドローンに搭載して、見つけにくいパイソンの補足に役立つ。カメラの利用は、コンピュータアルゴリズムを使う自動検出の可能性を開く。ハンターが独自に行動するよりも画像を高速に、より包括的に探査することができる」。

Jennifer Hewittは、Renshaw研究室の院生。研究成果は、Applied Opticsに発表された。

研究者によると、その研究は、カメラが特定の作業の改善にどのように「チューニング」できるかを示す一例である。検出バンド、時定数、レンズパラメータ、画像処理とアルゴリズムが、カメラシステムを特殊アプリケーションに最適化するために豊富な変数を提供する。ヘビに関する研究は、静止位置からの観察をベースにしていたが、研究チームは、その研究を移動センサを含むように拡張する考えである。

Renshawによると、アプリケーションは膨大である。探索&救助、爆発物検出、国境:警備など。「Jenは、移動カメラを使い、時間限定サーチのためのモデルを開発し、テストしている」。

動作方法
研究は、UCF Professor Ron DriggersによるCREOLで実施された以前のパイソンのスペクトル反射特性に立脚している。

Hewittは、様々な場所、多様な背景色からのパイソンの画像を収集した。画像収集は、スペクトル感度だけが異なる2台のカメラを利用して行われた。画像は、日中と夜間に同じ群葉の10の異なる場所で収集された。

Hewittは、ソフトウエアを書いてランダムにボランティアに画像を示し、現場でヘビを「クリック」してくれるように依頼。ヘビがいない現場もあった。ユーザーの反応を集め、分析した。ボランティアは、1時間を費やしてコンピュータで画像を見て、パイソンを見つけ、パイソンの画像をクリックした。

「昼夜の条件で、ボランティアは、可視光よりもNIRで、遙かに離れたパイソンを見つけることができた。ここから、われわれはカメラを微調整し、検出率をさらに改善した」(Hewitt)。

NIRカメラは、ヘビに合わせて調整し、夜間により効果的となるようにした。ヘビのカムフラージュは、陽光下と同じギラつきではないからである。

(詳細は、https://www.ucf.edu)