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UCSD、光で記憶を消去、蓄積、読み出しできる

June, 4, 2014, San Diego--カリフォルニア大サンディエゴ医学部の研究チームは、ラットの記憶を消去し復活させ、過去のイベントに対する動物の反応を大きく変えた。
 この研究は、脳の神経を刺激することで選択的に記憶を消去しそれを予想通りに復活させられることを初めて実証した。実験では、神経間の接続、シナプスを弱めたり強めたりすることが知られている周波数で刺激した。 
 「われわれは刺激を与えることによって思い通りに記憶を形成し、それを消し、回復することができる。刺激は、シナプス接続を選択的に強めたり、弱めたりする」と神経科学教授、Roberto Malinow氏は説明している。
 研究チームは、ラットの脳の神経群を光学的に刺激し、同時に足に電気ショックを与えたた。脳は、遺伝子工学で光に感度があるように変えてある。ラットは直ぐに光学的な神経刺激と痛みを関連づけ、神経が刺激されると「恐れ」の行動をとった。
 解析で分かったことは、光学的に刺激された神経シナプス内で化学的な変化が生じていること、これはシナプスの強化を示している。
 実験の次の段階で、研究チームは同じ神経を、記憶を消去する低周波の光学パルスで刺激することでこの回路を弱くできることを実証した。ラットはもはや元の神経刺激に恐怖で反応しなかった。これは痛みに関連した記憶が消去されたことを示している。
 この研究の驚くような発見は、記憶を形成する、高周波の光パルスで同じ神経を再び刺激することで失った記憶を復活できることが分かったことである。この再調整したラットは、足に再度ショックを与えていなくても、元の刺激に恐怖で反応した。
「われわれは、動物に恐怖を持たせ、そをなくし、次に再び恐怖を呼び起こすことができる。これは、シナプスを強めたり、弱めたりする周波数で神経を刺激することによって可能になる」とこの研究論文の筆頭著者、ポスドク研究者であるSadegh Nabavi氏は説明している。
 可能性のある臨床応用に関連してMalinow氏は、「アルツハイマー患者の脳に蓄積するβアミロイドペプチドが、低周波刺激がラットの記憶を消したのと全く同じ仕方でシナプス接続を弱める」と指摘している。「われわれの実験はシナプスを弱めるプロセスを回復できることを示しているので、アルツハイマー患者のβアミロイドの効果の一部を中和できる可能性がある」とコメントしている。