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われわれが受ける光照射を計測するウエアラブルセンサを開発

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January, 22, 2020, Lausanne--日光は、睡眠、注意力、ホルモン調整において重要な役割を担う。スイス連邦工科大学(EPFL)は、Geneva School of Art and Design (HEAD – Genève)と協力して、個人が触れる光の量、その光のスペクトル分解能を同時計測するウエアラブルセンサを開発している。

1日にどの程度の光を受けるか。どんな種類の光が目に入るか。新しいウエアラブル技術、Spectraceは、こうした問いに直ちに答えることができる。画期的な動きで、EPFLのLaboratory of Integrated Performance in Design (LIPID)の研究チームは、ジュネーブ芸術・デザイン校(HEAD – Genève)の教師、学生と協力して光センサコンセプトを開発した。デバイスは、ヘッドフォーンのように首の周りにかけたり、あるいは磁性ピンで洋服につけることもでき、仕事中、運動中、社会的環境で一日中つけられるように設計されている。

プロジェクトは、eHealthカテゴリーでInnoSuisse助成金を受けている。また、EPFLのENAC InnoSeedプログラムからのExplorer Grantを通じたサポートも受けている。

概日リズム
20年前にメラノプシンが発見されて以来、自然光不足とスクリーンからの人工光への過被照射が人体にどのように影響するかについて研究者の関心が高まっている。人の目に発見された青色光に感度をもつ光色素、メラノプシンが、人の体内時計を正常に保つのに役立ち、われわれの脳に日中か夜かを知らせる。それは、われわれの概日リズムの同期化に関係しており、また、睡眠やホルモンサイクルの調整から、われわれの免疫系が正しく機能する能力まで、われわれの健康に大きな影響を与える。これには、夜間のメラトニン生成も含まれる。

LIPIDディレクタ、Marilyne Andersen教授によると、われわれはもっと「光健康法」に注意を払う必要がある。「われわれは屋内で非常に長時間過ごす。つまり、慢性的な昼光不足に悩まされている。また、常時スクリーンを見ている。これは、特に夜間にマイナスの影響を持つ。われわれは、日中、青色波長が豊富な光を浴びるべきである。

ギャップを埋めるには
市場には、様々なタイプのウェアラブル光センサが存在する。しかし、そのどれも、われわれが触れる光スペクトル範囲を本当に計測できない。つまり、光波長の機能として計測(“色”の全成分)できていない。EPFLが開発したプロトタイプが新しい理由がここにある。われわれが日常活動や生活している環境の結果として、実際に触れている光のタイプについての十分なデータは、現在、存在しない。光の生理学的効果は、その強度や、われわれが触れている時間の長さだけでなく、そのスペクトルにも依存する。新しいSpectraceセンサが埋めようとしているギャップは、それである。

Andersen教授とオクスフォード大学実験心理学部のDr. Manuel Spitschan の指揮下で、Forrest Weberは、LIPIDでのPh.D研究の一環として、光露光分類システムを開発するために、「スペクトルダイエット」というコンセプトに取り組んでいる。
 同氏は、食品加工業向けに設計された微小分光計を、UVセンサや光度計を組み込んだウエアラブルデバイスに変えた。これは、時間分解能は、1秒足らずである。

(詳細は、https://actu.epfl.ch)