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単一HIV粒子のタンパク質を探知する蛍光イメージング技術

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May, 16, 2014, Leuven--ルーヴァン・カトリッ ク大学(KU Leuven)の研究チームは、単一HIVウイルス粒子レベルでタンパク質がどように相互作用するかを調べる新しい技術を開発した。
 ヒト免疫不全ウイルス(HIV)がどのように繁殖するかを理解することは、この病気と闘う上で重要である。HIVウイルス粒子は血流に入り込むと、個々の免疫細胞を「ハイジャック」する。ウイルス粒子は免疫細胞に取りつき、侵入する。中に入ると、ウイルス粒子は免疫細胞の遺伝物質のプログラムを作りかえ、HIVウイルス粒子が増殖するようにする。こうしてHIVは、ヒトの血中の病気と闘う「ボディガード」を無力化し、それらを新しいHIVウイルス粒子の繁殖機械に変える。
 このプロセス全体を通じてインテグラーゼが重要な役割を果たす。
 「インテグラーゼはHIVタンパク質であり、HIVの遺伝物質をハイジャックされた細胞の遺伝物質に結びつける。感染すると、確実にヒトの細胞のプログラミングを行う。研究では、感染の様々な段階でインテグラーゼを追跡しようとしたが、問題は単一のウイルス粒子レベルでこれを行うことであった。HIVは、同じことをするのに多数の方法をもっている。例えば、細胞への浸透でも言えることだ。したがって、個々のHIVウイルス粒子がどのように振る舞っているかを正確に見ることが有益であることは間違いない」とポスドク研究者、Jelle Hendrix氏は説明している。
 これを達成するために研究チームは単一分子蛍光イメージングを使用した。HIVウイルス粒子の遺伝子組み換えを行い、細胞に感染するが、その内部で繁殖できないようにした。このウイルス粒子を、インテグラーゼの蛍光形態を生み出すようにプログラムした。「これによって蛍光インテグラーゼの相互作用を調べることができた」。
 「次に、この技術を利用してHIV抑制剤を調べた、臨床的に承認されたものと新開発の抑制剤。これらの薬剤の中には、インテグラーゼ粒子間の相互作用に影響をあたえると考えられるものがあった。われわれの新しい技術で、まさにそれが事実であることを観察することができた」。
 「すでに数ダースのHIV用薬剤があるが、さらに研究を進めることが重要である。HIVが免疫細胞をハイジャックすることが増殖するときはいつでも突然変異が起こり得る。HIV薬剤が、その突然変異に対処できるという保証はない。薬剤は、患者の障害を通して有効でないかも知れない。さらに、現在のHIV薬剤は非常に高価である。したがって、抗HIV薬剤を迅速かつ効率的にテストできることが重要である」。
 よいニュースは、この技術が幅広く適用できると言うことである。
(詳細は、www.kuleuven.be)