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インプラント可能デバイス、膀胱障害処置に光を利用

January, 18, 2019, Washington--ワシントン大学、神経科学者とエンジニアのチームは、小型のインプラント可能なデバイスを開発した。これは、膀胱障害の人々が投薬、電子刺激装置の必要性を回避できるようにする機器である。
 ワシントン大学とイリノイ大学(Washington University School of Medicine in St. Louis, the University of Illinois at Urbana-Champaign)の研究チームは、膀胱の過活性を検出し、生体に組みこんだLEDsの光を使って、排尿衝動を抑制する、柔らかな、インプラント可能なデバイスを開発した。
 デバイスは、研究室のラットで正しく機能し、失禁の悩みを抱える人々、頻尿の人々に、将来的に役立つ可能性がある。
 研究成果は、Natureに発表された。
 過活性膀胱、痛み、頻尿は一般的な、悩ましい問題である。30年以上、深刻な膀胱障害の多くは、膀胱を制御する神経に電流を流す刺激装置で治療されてきた。そのようなインプラントは、失禁や過活性膀胱を改善するが、他の器官に信号を発する正常な神経も混乱させる。
 簡単な外科的処置で、研究チームは柔らかな、伸縮性のあるベルトのようなデバイスを膀胱の周りにインプラントした。膀胱が一杯になったり空になったりするにしたがい、ベルトが拡大、縮小する。研究チームは、オプシンというタンパク質を動物の膀胱に注入した。オプシンは、膀胱の神経細胞に結合するウイルスによって運ばれ、その細胞を光信号に敏感にする。これにより、研究チームは、光遺伝学を使い、その細胞を活性化することができる。
 外部のハンドヘルドデバイスに信号を送るBluetooth通信を使い、研究チームはリアルタイムで情報を読み取ることができる。また簡単なアルゴリズムを使うことで、膀胱がいつ一杯になったか、動物がいつ膀胱を空にしたか、排尿が起こる頻度を検出する。
 「膀胱が頻繁に排尿すると、外部デバイスが信号を送り、膀胱バンドデバイスのmicroLEDsを活性化する、光は膀胱の感覚神経を照射する。これにより、感覚神経の活性が抑制され、正常な膀胱機能を取り戻す」とワシントン大学のRobert W. Gereau Ⅳは説明している。
 研究チームは、同様の方策が人でも機能すると考えている。人用デバイスは、ラットで使ったものよりも大きくなる見通しである。インプラントは、手術ではなく、カテーテルを使って、尿道から膀胱へ設置する。
 このようなクローズドループオペレーションのデバイスは、それが問題を検出したときにのみ処置を行う。症状が正常になれば、microLEDsのスイッチを切り、処置を打ち切る。
 研究チームは、もっと大きな動物で同様のデバイスの試験を考えている。また、身体の他の部分でもそのような方策が使えると見ており、例えば、光を使ってインシュリン分泌させる膵臓の細胞を刺激する。しかし、問題は、感光性タンパク質を臓器の細胞に結合するためにウイルスが必要なことである。
(詳細は、https://medicine.wustl.edu)