Science/Research 詳細

OLEDスキンセンサで血中酸素濃度をリアルタイムマッピング

November, 14, 2018, Berkeley--傷は,血液の重要要素、酸素が継続的に流れ込まないと癒えない。
 UCバークリーの研究チームが開発した新しいフレキシブルセンサは、皮膚の大面積、組織、器官で血中酸素濃度をマッピングすることができ、医者はこれによりリアルタイムで創傷回復をモニタする新しい方法を利用できるようになる。
 UCバークリー、電気工学・コンピュータ科学院生、Yasser Khanは、固くて大きなオキシメータ(酸素濃度計)と決別し、「オキシメータが軽量で薄く柔軟にできることを示したかった」と言う。
 Proceedings of the National Academy of Sciencesに発表されたセンサは、身体の外形にピッタリ曲げることができるプラスチックに印刷された有機エレクトロニクスでできている。フィンガーティップ(指先サック)オキシメータと異なり、それは皮膚のどこにでも設置して、グリッドの9点で血液酸素濃度を検出できる。また、植皮の酸素供給マッピングにも使用できる。あるい皮膚を通し移植器官の酸素濃度のモニタもできる
「酸素モニタリングを使用する全ての医療アプリケーションは、ウエアラブルセンサの恩恵を受ける。糖尿病、呼吸器疾患、睡眠時無呼吸患者でさえ、どこにでも着けて24/7血液酸素濃度をモニタするセンサを利用できる」とAna Claudia Arias電気工学・コンピュータ科学教授は説明している。
 既存のオキシメータは、LEDを使って赤色と近赤外光を皮膚を通して照射し、どの程度の光が反対側に透過したかを検出する。赤、酸素豊富な血液はより多くの赤外光を吸収し、それに対して暗くて酸素の少ない血液は、より多くの赤い光を吸収する。透過光の比率を見ることで、センサは血中の酸素濃度を判定できる。
 これらオキシメータは、指や耳たぶなど、部分的に透明な身体の領域でしか機能しない、また身体の一点で血中酸素濃度を計測できるだけである。
「身体の厚い領域、額、腕や脚は、可視光も近赤外光もほとんど透過しない。したがって、こうした箇所で酸素供給を計測することは実際かなり難しい」(Khan)。

2014年、研究チームは、指先や耳たぶ向けの薄いフレキシブルオキシメータ作製にプリント有機LEDが使えることを示した。それ以来、研究チームは研究を進め、透過光ではなく反射光を使うことで組織の酸素供給を計測する方法を開発した。その2つの技術を統合することで研究チームは、身体のどこでも血中酸素濃度を検出できる新しいウエアラブルセンサを実現した。

新しいセンサは、フレキシブル材料にプリントした赤と近赤外LED、有機フォトダイオードの交互配列アレイで構成されている。チームは、そのセンサを使って、ボランティアの額で全般的な血中酸素濃度を追跡した。高所に登るのと同じに、徐々に酸素濃度が低下するように呼吸した。これにより、それが標準的な指先オキシメータを使用した場合と一致することが分かった。チームは,そのセンサを使って、血圧カフを取り付けたボランティアの前腕の3×3グリッドで血液酸素濃度をマッピングした。
「移植後、医者は器官の全ての部分に酸素が来ていることを計測したがる。1つのセンサなら、様々な箇所で酸素供給を計測するために、それを動かさなければならない。アレイなら、適切に治癒していない箇所があるなら、ただちに分かる」とKhanは言う。