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パデュー大学、戦場や災害現場で使えるARツールを開発

October, 16, 2018, West Lafayette--パデュー大学(Purdue University)の研究チームは、世界中の経験豊富な外科医、内科医が、戦闘地域、自然災害、農村部で経験の浅い医師が複雑な処置を行うのを支援できる独自のアプローチを開発した。
 「緊要な課題は、最も必要とされているときに戦場に外科専門医を供給することである」とパデュー大学のJuan Wachsはコメントしている。「戦場に、経験豊富な医療リーダーが物理的にいなくても、この技術が、傷害時の処置を最大化しながら、犠牲者数の最小化に役立つ」。
 研究チームは、2018 Military Health System Research Symposiumで成果を紹介した(ビデオ、http://bit.ly/ARHealth-Purdue.)。

パデューの技術は、拡張現実(AR)ツールを使って、世界中の経験豊富な外科医、内科医などを、遠隔地のヘルスケア専門家に接続する。指導を受ける者が現場で装着するARヘッドセットは、現在のテレストレータ技術に取って代われる設計になっている。現状の技術は、分離したビデオスクリーンとフリーハンドスケッチを使ってフィードバックする。
 このプロジェクトに取り組んでいる産業工学博士課程学生、Edgar Rojas Muñozは、「農村地域のヘルスケア担当者を経験豊富な専門家に接続する技術が不足している。こうした状況で現在のテレストレータ利用は、非効率である。指導を受ける者が別のスクリーに注目していて、次のステップを示すことができず、指導者に進行中の処置の不完全な画像を送ることになるからである」と指摘している。
 パデュー大学のシステムは、透明なヘッドセットスクリーンディスプレイを特徴としている。これによって指導を受ける者は、目の前の患者を見ることができ、同時にリアルタイムで指導者からのオンスクリーンフィードバックを受ける。指導者は、別の場所にいて,ビデオモニタを使い、ARフィード使う。さらに,即時のフィードバックを現場の医師に送ることができる。
 パデュー大学のシステムは,コンピュータビジョンアルゴリズムを使って、指導者からの仮想ノートや記録を追い,現場作業者の前の外科領域に一致させる。
「われわれの技術により、訓練を受ける者は外科処置に注意を集中し、手術中の潜在的な間違いを減らすことができる」とMuñozは説明している。
 米国国防省は、この研究を支援している。戦場外の医療専門家を処置中に重要なガイダンスを供給する基地の専門医と接続することが期待できるからである。
 パデュー大学のシステムは、一連の臨床評価を経て、間もなく別の評価を受ける。次の数ヶ月で、バージニアの海軍基地で試験を行う。ここで、指導者と指導を受ける者が模擬的な戦場で実験を行う。