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視覚を補正する非侵襲的技術を開発

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June, 5, 2018, New York--近眼は世界中で増加している問題である。50年前と比べて米国やヨーロッパでは、近眼の人々は2倍になっている。東アジアでは、70~90%のティーンエイジャ、若者が近眼である。ある推定では、2020年までに近眼になる人は世界中で約25億人とされている。
 眼鏡やコンタクトレンズは簡単なソリューションである。より永続的なソリューションは角膜屈折手術である。しかし、視力矯正手術は比較的成功率が高いとはいえ、侵襲的処置であり、手術後合併症の可能性がある。加えて、LASIKや光屈折角膜形成術(PRK)などのレーザアシスト視力矯正術はまだアブレーション技術を利用しており、これは角膜を薄くし、場合によっては弱くする。
 コロンビア大学工学研究者、Sinisa Vukelicは、新しい非侵襲的アプローチを開発した。これは永続的に視力矯正するもので、前臨床モデルで極めて有望であることが示されている。同氏の方法は、角膜組織の生体化学、生体力学特性の選択的局所的代替にフェムト秒発振器を使う。フェムト秒発振器は、高繰り返しレートで極小エネルギーのパルスを供給する超高速レーザ。角膜のマクロ的形状を変えるその技術は非侵襲的であり、屈折矯正手術に見られるような副作用や制約は少ない。たとえば、薄い角膜、ドライアイ、他の異常性がある患者は角膜矯正手術を受けられない。研究成果は、近眼、遠視、乱視、不正乱視の処置につながるもので、Nature Photonicsに発表された。
 「このレーザ出力領域を角膜曲率の非侵襲的変更あるいは他の臨床問題に使用するのはこれが初めてであると考えている」と機械工学部講師、Sinisa Vukelicはコメントしている。同氏の方法は、フェムト秒発振器を使い、細胞損傷や組織破壊を起こすことなく、コラーゲン組織の生体化学的、生体力学的特性を変える。この技術により、所定の焦点量内で低密度プラズマ誘起が可能になるが、処置領域の組織に損傷を起こすほどのエネルギーは発しない。
 「望ましくない副作用と考えられるマルチフォトイメージングにおける低密度プラズマを見てきた。われわれは、この副作用を、コラーゲン組織の機械特性強化のための実行可能な処置に変えることができた」とVukelicは話している。
 同氏のアプローチの重要要素は、低密度プラズマの誘導が角膜内の水分子のイオン化を起こすということである。このイオン化が活性酸素種を起こす(典型的な不安定分子で酸素を含み、細胞内の他の分子と容易に反応する)。これが今度は、コラーゲン繊維と相互作用して化学結合、架橋を形成する。この架橋の選択的導入が処置される角膜組織の機械特性に変化を誘発する。
 この技術を角膜組織に適用する時、架橋が処置領域のクラーゲン特性を変え、さらにこれが究極的に角膜のマクロ構造全体の変化となる。その処置は、角膜組織の工学破壊を回避しながら角膜内のターゲット分子をイオン化する。そのプロセスは光化学であるので、組織を壊すこともなく、誘発された変化は安定している。
 「この変化を注意深く調整すると、角膜曲率を調整し、眼の屈折力を変えることができる」(Vukelic)。
 Vukelicのグループは、現在、臨床プロトタイプを作製中であり、今年末までに臨床試験を始める予定である。同氏は、レーザ照射の関数として角膜の挙動を予測する方法を開発しようとしている。たとえば、小円あるいは楕円で処置されると、角膜がどのように変形するかということである。研究グループは、角膜の挙動を知ると、処置を個別化できる、すなわち患者の角膜をスキャンし、つぎにVukelicのアルゴリズムを使って視力改善のために患者特有の変化を起こすことができる。
(詳細は、http://engineering.columbia.edu/)