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赤色/赤外光を使う光マモグラフィで乳ガンを診断

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March, 27, 2018, Hollywood--無害な赤色または赤外光を使う光マモグラフィ(OM)は、多量のイオン化放射を避けなければならない、繰り返しイメージングが求められる場合に、X線と連動して診断またはモニタリングに使用するために開発された。イタリア、ミラノの研究チームが、感度が1000倍向上したOMの開発進歩を4月に報告する。
 2017年、推定252710例の浸潤性乳ガンが女性で診断され、男性では2470例であった。これらの診断の多くは、X線マモグラフィを使用して行われる。基本的で、幅広く使用されているが、乳ガンのX線イメージングは、低感度(50-75%)と、完全に安全とは考えられないイオン化放射の利用、この2つの問題がある。
 新開発の装置は、既存装置の2つのPMTを、SiPMと多チャネル時間-デジタル変換器の8チャネルプローブで置き換える。このような変更により、PMTの損傷回避のために必要とされていた、時間のかかる予備スキャンステップがなくなる。感度の向上トトモニ新しい計測器は、ロバストであり安価でもある。
 X線マモグラフィは広く用いられており、日々のスクリーニングでは今でも推奨されているが、その利用は患者の年齢、体重、肥満度指数、胸の組織そのもの、ホルモン補充療法を行っているかどうか、および他の問題で制限される。加えて、その精度は、特に若い女性に使用する場合、疑問視されている。他のイメージング技術、MRIや超音波が時には提案されることがあるが、いずれもX線マモグラフィの効果的置き換えにはならない。
 一方、光イメージング法は、可視光とIR光の療法とも組織組成に高感度であるため、乳ガン診断で関心が高まっている。腫瘍は、成長にともなう血管新生が増えるために、多量の血液によって特徴づけられる。OMは、疑わしい領域の血液量、酸素供給、脂質、水とコラーゲン含有量の計測に利用できる。疑わしい領域は、基本的なX線イメージングで特定される。コラーゲン計測は、特に重要である。乳ガンの始まりと進行に関わることが知られているからである。
 OMイメージングの大きなマイナス点は、現在までに達成されている空間解像度が低いことである。1㎝以上の乳ガン腫瘍は非常に危険であり、死に至る可能性が高いので、スクリーニング技術は、より小さな病変の解像に成功しなければならない。スタンドアロン技術としてのOMイメージングではこれが問題として残っているが、OMと他のイメージング法とを組み合わせることで使えると考えられている。
 とはいえ、OMの利点は、胸組織への必要な圧力が軽くてよい点である。一方、標準的なX線イメージング技術では強い圧力が必要である。実際、胸を圧迫すると組織の血液量が減少しがちであり、これはOM画像の妨げになる。そのため、まったく圧迫を必要としない3D OMディテクタも開発されている。光源リングとディテクタで胸組織を囲むものである。
 OM法の低い空間分解能は課題として残っているが、この方法は前外科的化学療法での利用は有望である。ミラノ工科大、Edoardo Fericinoは、「この方法は、化学療法の結果について、処置を始めてわずか数週間、恐らくもっと早く、情報を提供することができる」とコメントしている。
(詳細は、www.osa.org)