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3Dプリンティングでプロトタイプ震え抑制グラブ作製

March, 12, 2018, Ontario--ウエスタン大(Western University)の研究チームは、ウエアラブル震え抑制グラブの新プロトタイプにより、パーキンソン病を患う世界の600万を超える患者にとって本当の変革が進行中であると考えている。
 同大学電気・コンピュータ工学教授、Ana Luisa TrejosとWearable Biomechatronics Laporatory Groupは、長期の、神経変性疾患にともなう付随筋収縮を減らしたり、抑制さえしながら、パーキンソン病の患者がモーター制御を改善できるようなウエアラブル技術設計の新アプローチを開発した。パーキンソン病の25%以上の人々が動作の震えをともなうと言われている。
 研究チームの以前の研究は、指に過度の震えを起こすことがある肘や手首をターゲットにした抑制デバイスである。
 「震えの出るパーキンソン病の人を見ると、震えは全身に起こる。しかし、日常生活活動を実際に困難にしているのは指の震えである」と同大学の研究者、Ana Luisa Trejos教授は説明している。
 「ほとんどのほかの震え抑制デバイスがしているような震えを抑制する代わりに、この新しい個人化グラブは実際に随意運動を追跡する。目的は、人が特定の作業をしようとすると、グラブは震えを最小限にしながらそれができるようにするためである」。
 新しいグラブは、ウエアラブル技術の利点を最大化するように、個々の患者の両手用にカスタム設計される。プロトタイプは、同大博士課程学生、Yue Zhouの左手用に特別に作られた。同氏は、そのキーコンポーネントを3Dプリントした。
 「データを収集している間、われわれはパーキンソン病の人が、自分で何かができないときに、実際に苛立っているのを直接見た。また、われわれのグラブにより患者が日常生活に戻れると感じている」とTrejosは話している。
 「震えを抑えながら人々がこうした動作ができるようにするグラブを作ることで、人々はかなりの長期にわたり、自宅でもっと独立した生活に戻れる」。
(詳細は、www.westernu.ca)