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アドオンクリップでスマートフォンが顕微鏡になる

February, 26, 2018, Canberra--オーストラリアARC Centre of Excellence for Nanoscale BioPhotonics (CNBP)の研究チームが、どんなスマートフォンでも完全機能顕微鏡に変える3Dプリント可能「クリップオン」を開発した。
 Scientific Reportsに発表された研究成果によると、このスマートフォン顕微鏡は、1㎜の1/200の試料を見えるようにする性能である。可視化できる試料には、微生物、動物や植物の細胞、血液細胞、細胞核などが含まれる。
 このクリップオン技術は、外部電源、光源を必要としないで動作する点で前例がなく、ロバストなモバイルハンドヘルドパッケージで高性能を発揮する。
 研究チームは、その技術を自由に利用できるようにしており、3Dプリントファイルを公開している。研究者から科学に興味をもつ人が誰でも各自のスマートフォンを顕微鏡に変えることができる。
 クリップオンは、背後からサンプルを照射するために、カメラフラッシュからの光をガイドする内部照明トネルを操作する設計になっている。これにより、顕微鏡を実現する他の携帯電話に見られる問題が克服されている。
 「全ての他の電話ベース顕微鏡は、電話自体に完全に優れたフラッシュがあるにも関わらず、外部電源供給光源を用いる。外部LEDや電源は、これら他のシステムを著しく複雑に、大きくし、組み立てにくくしている」と同氏は説明している。
 「われわれの設計の美しさは、顕微鏡が簡単なアセンブリステップで利用可能になり、追加の照明オプティクスを必要としないことだ。これにより、アセンブリコストと複雑さが大幅に軽減される。クリップオンは、3Dプリントできるので、基本的な3Dプリンティング機能を持つものなら誰でもそのデバイスを利用できる」。
 Dr Orthによると、さらなる優位性は、クリップオンが、明視野と暗視野技術の利用法を可能にすることである。明視野顕微鏡は、試料が明るい背景で観察される、逆に暗視野は、暗い背景で試料が照射される。
 Dr Orthは、スマートフォン顕微鏡の潜在アプリケーションは膨大であると考えている。
 「水質、血液サンプル、環境観察、病気の早期発見や診断、これらはすべてわれわれの技術で簡単に効果がでる領域だ」と同氏は話している。