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PTSD治療に光を使うコンセプトを実証

September, 30, 2016, Arlington--テキサス大学バイオエンジニア研究チームは、心的外傷ストレス障害(PTSD)や脳疾患のある退役軍人に対する近赤外(NIR)光照射効果を長年研究した後、脳疾患の効果的な長期治療に関する画期的な研究成果をScientific Reportsに発表した。
 Hanli Liu教授を主席研究者とする学際的研究チームは、脳の光イメージング能力を研究し、PTSD患者の認識機能を改善する可能性のある治療根拠を明らかにした。論文タイトルは、「シトクムロc酸化酵素の増加と近赤外レーザによって引き起こされるヘモグロビン酸化との相互作用」。
 最初の研究では、研究チームは脳の代わりに生物学的モデルとして人の前腕を使用した。これは、頭皮や頭蓋などの解剖学的構造による、交絡因子を避けるためである。論文では、NIR光を被験者の前腕に照射することで、シトクムロc酸化酵素、血流を刺激するニューロン内のタンパク質の生成が増加したと説明している。この発見は、NIRまたは赤外光が脳内で働く大きな可能性を示している。
 研究チームは、現在、シトクムロc酸化酵素の生成と血流の増加を定量化することで人の脳に対する経頭蓋NIR刺激の研究成果を報告しようとしている。それは、新しい非侵襲的なイメージング能力を持つ治療、特に記憶の治療をサポートし、PTSDを患う退役軍人を実際に助けることになる。
(詳細は、www.uta.edu)