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量子もつれ光を用いた、超高分解能光断層撮影技術を開発

December, 16, 2015, 京都--京都大学、物質・材料研究機構、名古屋大学の研究グループは、量子もつれ光を用いた2光子干渉により、分解能0.54µmに相当する2光子量子干渉縞を実現、また、群速度分散耐性を実証した。
 この研究成果により、光断層撮影技術の分解能の飛躍的な向上が期待され、将来は緑内障などの早期診断など、医療分野をはじめとするさまざまな計測技術への波及が期待される。
 研究グループは、京都大学大学院工学研究科の竹内繁樹教授、岡野真之特定研究員ら、NIMSの栗村直主幹研究員ら、および名古屋大学の西澤典彦教授からなる。
 研究チームは非常に広い帯域を持つ量子もつれ光源を開発、世界記録となる、0.54µmの分解能に相当する量子干渉縞を実現。これは、従来の光断層撮影の原理検証で記録されていた世界記録0.75µmを超える値。さらに、この超高分解能が、分散媒質(水)などによってほぼ影響を受けないことも実証した。
 今回の成果により、これまで5µmから10µmに制限されていた、光断層撮影の深さ分解能を大幅に向上させ、1µmを切る分解能をもつ量子光断層撮影装置の開発が期待されます。それにより、網膜の厚みの高精度モニタリングによる緑内障の発症前診断の実現などが期待される。
量子もつれ光源としては、今回、物質・材料研究機構は、電子ビーム露光法により形成した微細電極を用いた高精度分極反転技術により、高効率な擬似位相整合素子を開発した。素子の材料は、物質・材料研究機構で独自に研究開発した定比組成タンタル酸リチウムを用いており、安定した量子もつれ光子の発生が実現されている。
 実験では、その擬似位相整合素子から発生させた、波長660nmから1040nmと、可視広域から近赤外光域にわたる超広帯域量子もつれ光子対を用いて、従来の光断層撮影法で用いられる低コヒーレンス干渉、および量子光断層撮影法で用いられる2光子量子干渉を、今回開発した高安定高精度干渉計を用いて実施した。
 今回の成果により、これまで 5~10µm に制限されていた、光断層撮影の深さ分解能を大幅に向上させ、1µm を切る分解能をもつ量子光断層撮影装置の開発が期待される。それにより、網膜の厚みの高精度モニタリングによる緑内障の発症前診断の実現などが期待される。
(詳細は、www.nims.go.jp)