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Si-Ware Systems、電子機器に組み込めるサイズの分光計測チップを発表

February, 23, 2017, LA CANADA--ファブレス半導体会社、Si-Ware Systems Inc(SWS)は、広範な産業およびコンシューマ用途向けに集積マイクロ分光計を発表した。
 NeoSpectra Microは、微小なチップスケール近赤外(NIR)スペクトルセンサ。サンプルをラボに送ることなくその場で材料を素早く分析するので、飛躍的な時間節約になり、現場あるいはプラントフロアで正確な、すぐに使用できるデータが得られる。
 デバイスは、スマートフォンケースに組み込めるほどに小型かつ薄型であり、既存のモバイル製品に入るように設計されている。製品のアプリケーションには、食品の安全性スキャニング、土壌の安全性、石油やガスの成分、薬品純度の評価が含まれる。集積NeoSpectra Microは、Labにある従来の「ベンチトップ」分光計と同じ機能を提供できるので、エンドユーザーはただちに成分の定量化、不純物の検出、品質の確認ができ、サンプルの分析が数日から数分に高速化でき、オフサイト実験室での評価が不要になる。
 NeoSpectra Microは、18×18㎜、わずか4㎜厚の自己完結パッケージであり、コンシューマ電子機器に簡単に組込み可能である。
 調査会社Tematysによると、コンパクト分光計の市場規模は、2016年で推定6億5500万ドル、2021年までに約10億ドルに拡大する。同社の予測では、コンシューマアプリケーションは、2015-2021の予測期間にCAGR 54%で成長する。
 ローコストであるので、微小NIRスペクトルセンサは、NIR分光学の利用モデルの新たな波に道を開くと考えられる。NeoSpectra Microの潜在性を示すためにSWSはフォトニクスウエスト(Photonics West 2017)でiPhoneケースにそれを組込み、デモ用iPhoneアプリを開発した。デモアプリは、食品やコーヒーをスキャンして計測し、グルテンやカフェイン量などの要素を正確に検出し、定量化する。iPhoneケースは、XPNDBLSが開発、スペクトル分析アルゴリズムはGreenTropismが開発した。
 NeoSpectra製品は、MEMS技術をベースにした、ローコスト、小型フーリエトランスファ赤外(FT-IR)スペクトルセンサを中心にして組み込まれている。センサは、入力光のスペクトル成分を測定し、計測した光に対応するスペクトルデータを生成する。現在、NeoSpectraセンサは、1100~2500nmのNIRスペクトル範囲で動作するので、広範なアプリケーションエリアで材料成分分析や識別ができる。NeoSpectra技術は、中赤外(MIR)動作も可能であり、将来世代の製品はMIRでのセンシングも提供する。
 NeoSpectra Microのプロトタイプおよび開発KITは、今年Q1に提供可能、量産スタートはQ4の予定。
(詳細は、www.si-ware.com)